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【中学生必見動画!】Sunshine 2(開隆堂)Program 7 If You Wish to See a Change セヴァン・カリス-スズキさん12歳の伝説のスピーチ全文と全訳@ブラジル地球サミット


Sunshine 2(開隆堂)Program 7

If You Wish to See a Change

12歳の時にブラジルの地球サミットで

伝説のスピーチをして有名になった

セヴァン・カリス-スズキさんが,

当時を振り返りながら生き方について語る。






Hello, I'm Severn Suzuki speaking for E.C.O. - The Environmental Children's organization.

We are a group of twelve and thirteen-year-olds from Canada trying to make a difference: Vanessa Suttie, Morgan Geisler, Michelle Quigg and me. We raised all the money ourselves to come six thousand miles to tell you adults you must change your ways. Coming here today, I have no hidden agenda. I am fighting for my future.

Losing my future is not like losing an election or a few points on the stock market. I am here to speak for all generations to come.

I am here to speak on behalf of the starving children around the world whose cries go unheard. I am here to speak for the countless animals dying across this planet because they have nowhere left to go. We cannot afford to be not heard.

I am afraid to go out in the sun now because of the holes in the ozone. I am afraid to breathe the air because I don't know what chemicals are in it.

I used to go fishing in Vancouver with my dad until just a few years ago we found the fish full of cancers. And now we hear about animals and plants going extinct every day - vanishing forever.

In my life, I have dreamt of seeing the great herds of wild animals, jungles and rainforests full of birds and butterflies, but now I wonder if they will even exist for my children to see.

Did you have to worry about these little things when you were my age? All this is happening before our eyes and yet we act as if we have all the time we want and all the solutions.
I'm only a child and I don't have all the solutions, but I want you to realize, neither do you!

You don't know how to fix the holes in our ozone layer. You don't know how to bring salmon back up a dead stream. You don't know how to bring back an animal now extinct. And you can't bring back forests that once grew where there is now desert.

If you don't know how to fix it, please stop breaking it!

Here, you may be delegates of your governments, business people, organizers, reporters or politicians - but really you are mothers and fathers, brothers and sister, aunts and uncles - and all of you are somebody's child.

I'm only a child yet I know we are all part of a family, five billion strong, in fact, 30 million species strong and we all share the same air, water and soil - borders and governments will never change that.

I'm only a child yet I know we are all in this together and should act as one single world towards one single goal. In my anger, I am not blind, and in my fear, I am not afraid to tell the world how I feel.

In my country, we make so much waste, we buy and throw away, buy and throw away, and yet northern countries will not share with the needy. Even when we have more than enough, we are afraid to lose some of our wealth, afraid to share.

In Canada, we live the privileged life, with plenty of food, water and shelter - we have watches, bicycles, computers and television sets.

Two days ago here in Brazil, we were shocked when we spent some time with some children living on the streets. And this is what one child told us: "I wish I was rich and if I were, I would give all the street children food, clothes, medicine, shelter and love and affection."

If a child on the street who has nothing, is willing to share, why are we who have everything still so greedy? I can't stop thinking that these children are my age, that it makes a tremendous difference where you are born, that I could be one of those children living in the Favellas of Rio; I could be a child starving in Somalia; a victim of war in the Middle East or a beggar in India.

I'm only a child yet I know if all the money spent on war was spent on ending poverty and finding environmental answers, what a wonderful place this earth would be!

At school, even in kindergarten, you teach us to behave in the world. You teach us:

not to fight with others,
to work things out,
to respect others,
to clean up our mess,
not to hurt other creatures
to share - not be greedy

Then why do you go out and do the things you tell us not to do?

Do not forget why you're attending these conferences, who you're doing this for - we are your own children.

You are deciding what kind of world we will grow up in. Parents should be able to comfort their children by saying "everything's going to be alright', "we're doing the best we can" and "it's not the end of the world".

But I don't think you can say that to us anymore. Are we even on your list of priorities? My father always says "You are what you do, not what you say."

Well, what you do makes me cry at night. you grown ups say you love us. I challenge you, please make your actions reflect your words.
Thank you for listening.

 こんにちは、セヴァン・スズキです。エコを代表してお話しします。エコというのは、子供環境運動(エンヴァイロンメンタル・チルドレンズ・オーガニゼーション)の略です。カナダの12歳から13歳の子どもたちの集まりで、今の世界を変えるためにがんばっています。あなたたち大人のみなさんにも、ぜひ生き方を変えていただくようお願いするために、自分たちで費用をためて、カナダからブラジルまで1万キロの旅をしてきました。

 今日の私の話には、ウラもオモテもありません。なぜって、私が環境運動をしているのは、私自身の未来のため。自分の未来を失うことは、選挙で負けたり、株で損したりするのとはわけがちがうんですから。

 私がここに立って話をしているのは、未来に生きる子どもたちのためです。世界中の飢えに苦しむ子どもたちのためです。そして、もう行くところもなく、死に絶えようとしている無数の動物たちのためです。

 太陽のもとにでるのが、私はこわい。オゾン層に穴があいたから。呼吸をすることさえこわい。空気にどんな毒が入っているかもしれないから。父とよくバンクーバーで釣りをしたものです。数年前に、体中ガンでおかされた魚に出会うまで。そして今、動物や植物たちが毎日のように絶滅していくのを、私たちは耳にします。それらは、もう永遠にもどってはこないんです。

 私の世代には、夢があります。いつか野生の動物たちの群れや、たくさんの鳥や蝶が舞うジャングルを見ることです。でも、私の子どもたちの世代は、もうそんな夢をもつこともできなくなるのではないか?あなたたちは、私ぐらいの歳のときに、そんなことを心配したことがありますか。

 こんな大変なことが、ものすごいいきおいで起こっているのに、私たち人間ときたら、まるでまだまだ余裕があるようなのんきな顔をしています。まだ子どもの私には、この危機を救うのになにをしたらいいのかはっきりわかりません。でも、あなたたち大人にも知ってほしいんです。あなたたちもよい解決法なんてもっていないっていうことを。オゾン層にあいた穴をどうやってふさぐのか、あなたは知らないでしょう

 死んだ川にどうやってサケを呼びもどすのか、あなたは知らないでしょう。絶滅した動物をどうやって生きかえらせるのか、あなたは知らないでしょう。そして、今や砂漠となってしまった場所にどうやって森をよみがえらせるのか、あなたは知らないでしょう。

 どうやって直すのかわからないものを、こわしつづけるのはもうやめてください。

 ここでは、あなたたちは政府とか企業とか団体とかの代表でしょう。あるいは、報道関係者か政治家かもしれない。でもほんとうは、あなたたちもだれかの母親であり、父親であり、姉妹であり、兄弟であり、おばであり、おじなんです。そしてあなたたちのだれもが、だれかの子どもなんです。

 私はまだ子どもですが、ここにいる私たちみんなが同じ大きな家族の一員であることを知っています。そうです50億以上の人間からなる大家族。いいえ、じつは3千万種類の生物からなる大家族です。国境や各国の政府がどんなに私たちを分けへだてようとしても、このことは変えようがありません。私は子どもですが、みんながこの大家族の一員であり、ひとつの目標に向けて心をひとつにして行動しなければならないことを知っています。私は怒っています。でも、自分を見失ってはいません。私はこわい。でも、自分の気持ちを世界中に伝えることを、私はおそれません。

 私の国でのむだづかいはたいへんなものです。買っては捨て、また買っては捨てています。それでも物を浪費しつづける北の国々は、南の国々と富をわかちあおうとはしません。物がありあまっているのに、私たちは自分の富を、そのほんの少しでも手ばなすのがこわいんです。

 カナダの私たちは十分な食べものと水と住まいを持つめぐまれた生活をしています。時計、自転車、コンピューター、テレビ、私たちの持っているものを数えあげたら何日もかかることでしょう。

 2日前ここブラジルで、家のないストリートチルドレンと出会い、私たちはショックを受けました。ひとりの子どもが私たちにこう言いました。

 「ぼくが金持ちだったらなぁ。もしそうなら、家のない子すべてに、食べものと、着るものと、薬と、住む場所と、やさしさと愛情をあげるのに。」

 家もなにもないひとりの子どもが、わかちあうことを考えているというのに、すべてを持っている私たちがこんなに欲が深いのは、いったいどうしてなんでしょう。

 これらのめぐまれない子どもたちが、私と同じぐらいの歳だということが、私の頭をはなれません。どこに生れついたかによって、こんなにも人生がちがってしまう。私がリオの貧民街に住む子どものひとりだったかもしれないんです。ソマリアの飢えた子どもだったかも、中東の戦争で犠牲になるか、インドで物乞いをしていたかもしれないんです。

 もし戦争のために使われているお金をぜんぶ、貧しさと環境問題を解決するために使えばこの地球はすばらしい星になるでしょう。私はまだ子どもだけどそのことを知っています。

 学校で、いや、幼稚園でさえ、あなたたち大人は私たち子どもに、世のなかでどうふるまうかを教えてくれます。たとえば、

* 争いをしないこと
* 話しあいで解決すること
* 他人を尊重すること
* ちらかしたら自分でかたづけること
* ほかの生き物をむやみに傷つけないこと
* わかちあうこと
* そして欲ばらないこと

 ならばなぜ、あなたたちは、私たちにするなということをしているんですか。

 なぜあなたたちが今こうした会議に出席しているのか、どうか忘れないでください。そしていったいだれのためにやっているのか。それはあなたたちの子ども、つまり私たちのためです。みなさんはこうした会議で、私たちがどんな世界に育ち生きていくのかを決めているんです。

 親たちはよく「だいじょうぶ。すべてうまくいくよ」といって子どもたちをなぐさめるものです。あるいは、「できるだけのことはしてるから」とか、「この世の終わりじゃあるまいし」とか。しかし大人たちはもうこんななぐさめの言葉さえ使うことができなくなっているようです。おききしますが、私たち子どもの未来を真剣に考えたことがありますか。

 父はいつも私に不言実行、つまり、なにをいうかではなく、なにをするかでその人の値うちが決まる、といいます。しかしあなたたち大人がやっていることのせいで、私たちは泣いています。あなたたちはいつも私たちを愛しているといいます。しかし、いわせてください。もしそのことばがほんとうなら、どうか、ほんとうだということを行動でしめしてください。

 最後まで私の話をきいてくださってありがとうございました。

リオの伝説のスピーチ
severncullissuzuki.com

セヴァン・カリス=スズキ(Severn Cullis-Suzuki、1979年11月30日- )は、カナダの環境問題活動家、講演者、テレビホストで著述家。

父親が日系カナダ人で母親がカナダ人のハーフ。 現代文学で博士号を取得したタラ・エリザベス・スズキと、著名なカナダの遺伝学者で環境問題活動家のデヴィッド・スズキ(生物学で博士号取得)の娘として生まれる。カリスは、エコロジーと進化生物学で2002年エール大学で理学士の学位を取得している。彼女は、世界中で環境問題について講演活動を展開、聴取者に自らの価値観の転換と未来に何を残せるのか、またその上で自らの責任を全うすることを求めている。

1992年、12歳でカリスは、リオデジャネイロで開催された環境サミットに際し、子どもの環境団体の代表として参加し、募金活動を行った。その会議で、ミシェル・クイッグ、バネッサ・スッティ、そしてモーガン・ガイスラーらのメンバーと共にカリスは、子どもの視点からの環境問題についての後に有名になった講演を行い、満場の拍手喝采を博した。

セヴァン・カリス=スズキ - Wikipedia
Severn Cullis-Suzuki - YouTube

あなたが世界を変える日―12歳の少女が環境サミットで語った伝説のスピーチセヴァン カリス=スズキ Severn Cullis‐Suzuki 4313812067関連商品 ハチドリのひとしずく いま、私にできること セヴァンの地球のなおし方 [DVD] 世界がもし100人の村だったら 4 子ども編 わたしと地球の約束―セヴァンのわくわくエコライフ (ぼくら地球市民) 世界がもし100人の村だったら by G-Tools

【決定!2013年バージョン】有名人の英語力ランキング/実は誰が一番うまいのか?/高円宮妃久子殿下 安倍晋三 麻生太郎 猪瀬直樹 三木谷浩史 柳井正 孫正義 石川遼 本田圭佑 イチローetc

決定!2013年バージョン

有名人の英語力ランキング/実は誰が一番うまいのか?

高円宮妃久子殿下 安倍晋三 麻生太郎

猪瀬直樹 三木谷浩史 柳井正 孫正義

石川遼 本田圭佑 イチローetc




 最近めっきり増えてきた「英語自慢」の有名人たち。素人にはみんなうまく見えるが、プロから見ると違いは一目瞭然だった。本当の英語力をもった有名人は誰なのか。はじめて明らかになった。

 IOC総会で、日本人だけでなく世界が驚いたのは、高円宮妃久子さまのスピーチだった。彼女の英語力について、『日本人の英語』の著者で、明治大学教授のマーク・ピーターセン氏は言う。

「久子さまの英語は、語彙が豊かで内容にインテリジェンスが感じられるだけでなく、発音もネイティブ以上。品格のある完璧なクイーンズイングリッシュと言えます。彼女の英語は、間違いなく日本一です」

 伝統ある皇室のなかに、一番の英語の達人がいたことは意外な事実だ。

 最近は、一見英語がうまい有名人が増えたように思える。しかし彼らの英語は、久子さまのように、本当にネイティブたちの心に届いているのか?

 本誌は今回、本当に英語がうまい有名人は誰か、徹底的に調査した。

 前出のマーク氏は、英語の優劣の基準をこう語る。

「日本人の多くは、英語は日本語に比べて表現が少なく、ストレートに物を言う言語だと思いがちです。しかしそれは大きな間違いです。ネイティブのなかにもうまい下手は当然ありますが、教養のある人ほど、婉曲的な言い回しをする。英語は、世界一難しいといってもいいほど、膨大な語彙量や複雑な文法のある言語なのです。

 だからこそ、喋れるだけで英語がうまいとは言えません。正しい発音や文法、強弱のリズム。さらに、場面にあった言葉の選択。加えて度胸と愛嬌。それらがあって、初めて英語がうまいと言えるのです」

 この基準をすべて満たしているのが高円宮妃なのだと、テレビプロデューサーのデーブ・スペクター氏も言う。

「久子さまの英語は『うまい』ではなく『美しい』です。皇室の方々は様々なイベントで外国に行ってらっしゃいますから、皆さんうまい。しかし、そのなかでも久子さまは別格です。彼女のスピーチを聞いて心を打たれたIOC委員も大勢いたと思います」



 英会話教材「スピードラーニング」のCMで、「英語が話せるようになった」と語っている石川遼はどうなのか。

「アメリカの大会に出場し、スコアを大きく崩してホールアウトしたことがありました。試合後の囲み取材で、海外の記者たちは『今日のプレーはひどかった』、『メンタル面の成長が見られない』とかなりきつい口調で次々に質問を浴びせましたが、遼くんはまったく堪えていない様子だった。しかしあとで聞いたら、堪えていないのではなく、英語がわかっていないだけだったんです。本人も『僕はそんなに英語はわからないんで大丈夫です』と言っているようですし、あまり英語は得意じゃないと思います」(ゴルフジャーナリスト)

 語学もプレーも自信満々というイメージがあるサッカー日本代表の本田圭佑の英語力は、「一般の大学生と変わらないレベル」という意外な評価だった。

「ヒヤリングはそこそこできるようですが、発音や文法はさっぱりですね。自信を持って喋るので、日本人にはうまく見えるかもしれませんが、あれではネイティブには伝わらない。ただ、現在の彼の主戦場はロシアですから、まだ英語の勉強はさほどしていないのかもしれません。必要がなければ英語はできるようにならない、その典型例ですね」(ハイディ氏)

決定!「有名人の英語力」ランキング 実は誰が一番うまいのか 高円宮妃久子殿下 安倍晋三 麻生太郎 猪瀬直樹 三木谷浩史 柳井正 孫正義 石川遼 本田圭佑 イチローほか | 賢者の知恵 | 現代ビジネス [講談社]
【意外とスゴイ!】あの有名芸能人の真の英語力!【動画あり】 - NAVER まとめ
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【TOEIC/TOEFL】大学のTOEIC、TOEFL重視 小学校英語の教科化… 破綻に向かう英語教育【小学校の英語】

大学のTOEIC、TOEFL重視

小学校英語の教科化… 破綻に向かう英語教育


英語教育、迫り来る破綻 今年4月、自民党の教育再生実行本部はグローバル人材育成のため、大学の入学試験や卒業認定、国家公務員の採用試験において、主として北米の大学や大学院に留学するための英語力を測定するTOEFLの活用を提言。これを受け、政府の教育再生実行会議は5月、ややトーンダウンしたもののTOEFL等の外部試験を大学入試や卒業認定に活用することを進めるとし、さらに、小学校での英語を抜本的に拡充するとした政府提言を発表した。また、楽天をはじめ社内公用語を英語とした企業もあり、経済界も英語が使える人材を求めている。

 こうした動きに対し現在、大学ではどんな英語教育が行われているのか。小学校での英語の早期教育は有効なのか。『英語教育、迫り来る破綻』(ひつじ書房)の著者のひとりで、言語の認知科学が専門の大津由紀雄・明海大学外国語学部教授に話を聞いた。

――”グローバル化”の旗印のもと自民党案、政府案ともにTOEFLの活用を勧めています。ただ、大学などでTOEFLやTOEICなどに時間を取られ過ぎると、英語だけができて、専門的知識や教養のない人材が育ち、本末転倒な気がします。

大津由紀雄氏(以下大津氏):おっしゃるとおりです。昨今、世間では「グローバル化=英語化」ないしは「英語文化化」という風潮があります。そして、それが本当の意味でのグローバル化につながらないということを説く人はいますし、わかっている人はわかっています。しかし、多くの人々はそのことを理解していません。

 そうした歪んだグローバル化の受け止め方に対し、文部科学省や大学も、「グローバル化=英語化ではない」ということをしっかり発信する必要があると思います。確かに文科省も大学も「英語化ではない」とは述べていますが、文科省も小学校の外国語活動では、原則として外国語は英語とすると言っていますし、大学ではTOEIC対策講座だらけというのが実情です。

――実際に大学の現場ではどのように対応しているのでしょうか?

大津氏:そうしたグローバル化に対する世間の歪んだ理解に大学側も擦り寄っていると感じます。少子化傾向が進み、大学が生き残るためには、就職率を上げ、それによって受験者数を増やす必要がある。そのためには、社会的なニーズが何であるかを見極め、それに合致するように大学のイメージを作り、その上で卒業生を輩出するという発想になっている。その社会的なニーズのキーワードになっているのが「グローバル化」、「英語化」です。

 現状ですと、大学ではTOEFLというよりTOEICが主流で、そのための対策講座が、特に中堅から下の大学では多く設置されています。そうした講座のほとんどを非常勤講師が担当し、中には、講師に、たとえば「担当クラスの受講生の7割が500点を超えないと来年は契約をしない」というノルマを課している大学もあります。そうなると講師は必死で、TOEICのスコアアップのためのテクニックを中心に教える。そういった授業で学生が英語好きになるかといえば、それは望むべくもないですよね。

――2006年から小学校5、6年生でも外国語活動として英語を取り入れています。そして政府案によれば、外国語活動を「格上げ」し、英語の授業を教科化することを視野に入れていると。

大津氏:そもそも外国語の指導でもっとも知識や技術、経験が必要とされるのが入門期の指導です。そうした指導ができる先生を、全国に約2万校ある小学校に配置するのは人員的にも、財政的にも難しいでしょう。

 現在、小学校で行われている外国語活動(実態は英語活動ですが)は「コミュニケーション能力の素地」を養うことを目的とした「活動」であって、教科ではありません。中学校以降での教科としての英語教育とは(関連はしているが)質が違うものと位置づけています。したがって、(文科省が配布している「教材」はありますが)教科書もありませんし、数値による評価もありません。この背景には長い、さまざまな議論があるのですが、英語を専門としない担任の先生たちによる涙ぐましい努力によって、何とかここまでやってきたというのが現状です。ここにきての「教科化への『格上げ』」というのは、あまりに唐突です。導入されてからまだ数年しか経っていないのに、しかも、これまでの総括もしないまま、教科化というのはおかしな話です。あれだけ現場を混乱させた上で、「あれは間違っていました。今度は教科にします」というのでは、子どもたちや担任の先生たちに対して、あまりにひどい仕打ちではないでしょうか。

――人員的にも財政的にも全国の数多ある小学校に配置するのが難しいにもかかわらず、どうして教科化を推し進めるのでしょうか?


以下続く
大学のTOEIC、TOEFL重視 小学校英語の教科化… 破綻に向かう英語教育 「英語教育、迫り来る破綻」 大津由紀雄氏インタビュー
レビューより

 これまで国の政策を追ってきた者にとっては、それほど目新しい言及はないと思います。以下、個人的に参考になった部分を挙げてみます。
1 TOEFLを高校生に課すのは、大阪で失敗済み。
2 「5つの提言」までは指導要領準拠、教育再生実行本部と経済同友会の提言から指導要領無視。
3 フィンランドには、行政から独立した教育政策の立案実行機関がある。
4 4名の著者は、基本的に渡部・平泉論争でいう渡部昇一のスタンスで、「学校での英語教育は英語が使えるよう
  になること自体を目指すのではなく、英語を使うことが必要になったときに不可欠な基礎を養っておく」
 (大津)。その中でも、斎藤先生は「日本人全員が教育において最低限身につける英語力と英語を本当に使う
  必要がある人たちの英語力を差異化する必要」があると主張。エリート5%養成の平泉渉の要素も含んでいる。
5 「日本語と英語は違いが大きいからこそ、ことばの分析的理解に適しており、外国語学習の重要な機能である
  思考力を深化させるのに好適である」(大津)は、政策の如何にかかわらず常に念頭に置くべきことだと思う。
6 金谷憲先生は受け入れられている。
7 これまでの政策の過程を見れば、小学校英語の教科化は、現状の英語活動の延長線上にはないはず。
 「正式な教科に格上げ」という表現は誤りである。
8 政策の検証と反省がないのが問題。

 日本の悪いところは、思いつきレベルの教育政策を実験や博打のように実施してしまうところだと思います。政権の交代や財界からの要請などに惑わされることなく、英語教育の理論と実践をつねに検証、改善していけるような、国立の言語教育の研究機関を設置することが急務だと考えます。もう、政府と在野との対立や平行線の議論には辟易してますし、震災復興と不況からの脱却をみんなで力を合わせてやっていこうという時に、いい大人がそんなことやっている場合ではありません。

 さしあたって、このグループが、金谷憲先生や吉田研作先生、白井恭弘先生らとつながっていけば、英語教育の理論と実践、文法の扱い、入試との接続など、日本英語教育全体の枠組みが作れそうな気がします。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 学校教育において、教育とは無縁のものの横槍、思惑が理不尽にまかり通ってしまう教科といえば、すぐ思い浮かぶのは歴史であるが、実はその傾向は英語においてむしろ、より強い。自分たちに使い勝手のいい人間を要求するグローバル企業、経済界の提案に、唯々諾々と従うだけの政治家、文部科学省、それに追随する学者。

 英語は日本人にとっては大変難しい言語であり、不断の努力なくして身につけられるものではないし、一生勉強を続けなければならないものである。英語が世界に蔓延しているのは、実は大問題であり、世界に大変な不公平、不利益をもたらしている。

 更に、そもそも日本人のほとんどは、英語などできなくとも社会生活において何の不自由もなく、それは幸せなことである。

 以上は少し冷静に考えれば自明のことだが、英語産業や外資系企業のたゆまぬ宣伝の甲斐あって、この国では、英語ができることは無条件にいいことになってしまっていて、英語を話せなければいけないということは、強迫観念にすらなっている。英語教育は教育とは呼べない代物に変貌させられつつあるのに、こうした歪んだ現状認識のせいで、真の問題が見えにくくなっている。

 本書は、こうした危機的状況に異を唱える4人の教育者が緊急に出版した本である。学者には、自分の良心に従い、誇りを持って学問をする者もいれば、目先の利益のために知識を利用することに何の痛痒も感じない者もいることが、原子力発電所の大爆発で露呈した。この本の著者4人は、真の意味で、教育者であり、学者である。こうした人々の努力おかげで、崩壊しつつある英語教育は、まだかろうじて教育にとどまっていられるのだろう。英語教育関係者のみならず、政治家をはじめ、英語に関心のあるものすべてに読んでほしい本である。

英語教育、迫り来る破綻
大津 由紀雄 江利川 春雄 斎藤 兆史 鳥飼 玖美子

4894766639

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